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【女子レーサーの勢力図2026】倉持莉々ら上位陣と、成長曲線が重なる新世代の注目選手

by テイモン編集部選手分析
【女子レーサーの勢力図2026】倉持莉々ら上位陣と、成長曲線が重なる新世代の注目選手

9月4日、ボートレース浜名湖のGⅢオールレディースで倉持莉々選手(114期・東京)が今年3回目の優勝を飾りました。優勝戦は1号艇からコンマ03のトップスタートを決めて逃げ切り、2着には武井莉里佳選手(128期・兵庫)が入っての1-2フィニッシュ。女子戦の話題が続くなか、女子レーサー全体の勢力図をデータで整理してみました。

上位陣の顔ぶれと世代構成を確認したうえで、産休・育休やケガから復帰して活躍している選手、そしてこれまでの女子A1選手の成長曲線に重なる「新世代」の注目選手を紹介します。


数字で見る女子の勢力図

2026年後期の等級審査(10月末)に向けた来期適用勝率ランキングに載っている選手は全体で1,625名、そのうち女子は277名(約17%)です。

現在の女子の等級別人数は、A1が27名、A2が43名、B1が138名、B2が79名(計287名)。来期のA1ボーダーの目安である勝率6.27以上に入っている女子は30名で、全体のA1圏(約330名)に占める割合は約9%です。女子は選手全体の17%を占めるのに対し、A1圏では約9%にとどまっています。

女子の勝率ランキング上位10名(10月3日時点)

女子順位 選手名 期 勝率 出走数 現等級 来期予想
1 田口節子 85期 7.80 108走 A1 A1
2 大山千広 116期 7.58 83走 A2 A1
3 遠藤エミ 102期 7.38 130走 A1 A1
4 川野芽唯 100期 7.36 124走 A1 A1
5 三浦永理 91期 7.32 127走 A1 A1
6 小野生奈 103期 7.26 104走 A1 A1
7 倉持莉々 114期 7.21 112走 A1 A1
8 浜田亜理沙 104期 7.13 104走 B1 A1
9 平川香織 122期 7.05 101走 A2 A1
10 松尾夏海 107期 6.97 115走 A2 A1

田口節子選手の7.80は男女混合の全体でもトップ20に入る水準(9月26日時点では全体15位)で、女子のトップが男子の上位陣と互角に戦っていることがわかります。

A1圏30名の世代構成

世代 女子の人数 うちA1圏
99期以前 68名 9名
100〜114期 52名 13名
115〜129期 83名 8名
130期以降 74名 0名

A1圏30名のうち22名(約7割)は114期以前の選手で、130期以降の74名にはA1圏の選手が1人もいません。女子のA1の主役は、いまのところ中堅〜ベテラン層が担っています。


産休・育休やケガから復帰して、A1圏へ

女子の上位陣には、産休・育休やケガによる長期欠場を経て、再びA1圏に戻ってきた選手が目立ちます。女子選手のB級降格は、成績不振ではなく、欠場によるものであることが少なくありません。産休・育休明けの女子選手の活躍は以前の記事でも取り上げましたが、今期もその流れが続いています。

倉持莉々(114期)——産休・育休を経た"二度目のA1"

倉持莉々 選手

浜名湖で今年3回目の優勝を決めた倉持莉々選手。来期予想は勝率7.21(女子7位)と、A1維持は堅い数字です。

倉持選手はA1に初めて到達するまでに16期(約8年)かかった遅咲きタイプ。2022年前期に初めてA1に上がり、2023年後期まで4期連続でA1を維持しました。その後、2024年前期から2025年前期まで3期連続でB2に降格しましたが、これは成績不振によるものではありません。2023年7月から2024年10月まで、約1年3ヶ月にわたって産休・育休で長期欠場しており、欠場期間が審査期間と重なったため、等級がB2に下がったのです。

期 等級 状況
2023後期 A1 7月から産休・育休で欠場
2024前期 B2 欠場中
2024後期 B2 欠場中(10月11日に平和島で復帰)
2025前期 B2 復帰後
2025後期 A2 復帰後
2026前期 A1 A1に復帰
2026後期 A1 浜名湖で今年3回目の優勝

復帰節では3連勝を含む節間4勝と好スタートを切りました。復帰から約2年が経ち、等級も元のA1に戻っています。

大山千広(116期)——産休明けで、3年ぶりのA1復帰へ

大山千広 選手

もう一人、産休明けで存在感を増しているのが大山千広選手です。2019年前期から2023年前期まで9期連続でA1を維持した実力者でしたが、2023年9月の下関ヤングダービーを最後に、産休で約2年間欠場。2025年9月21日の唐津で復帰した時の等級はB2でした。

復帰後は着実に成績を戻し、2026年2月の福岡ヴィーナスシリーズで復帰後初優勝。8月には桐生のGⅢオールレディースで、予選から決勝までオール3連対の優勝を飾りました。今期の勝率は7.58(女子2位)で、等級はB2から今期A2に戻り、来期はA1圏。A1復帰となれば2023年前期以来です。

産休・育休ではありませんが、ケガによる長期欠場から戻ってきた2人もA1圏に浮上しています。

長嶋万記(91期)——左膝のケガからの復活

長嶋万記 選手

現等級:B2/今期勝率6.42(110走)

2025年11月の下関を最後に、左膝半月板損傷の手術とリハビリのため長期欠場。2026年5月、まるがめのG2レディースオールスターで半年ぶりに復帰しました。現在の等級は欠場の影響でB2ですが、復帰後は110走を走って勝率6.42と、B2から一気にA1圏まで戻ってきています。

浜田亜理沙(104期)——事故の重傷を乗り越えて

浜田亜理沙 選手

現等級:B1/今期勝率7.13(104走)

2023年のクイーンズクライマックス覇者。2025年11月の福岡で事故に遭って重傷を負い、2026年3月の宮島でも落水して負傷、その後3節を欠場しました。2026年5月以降に復帰し、現在はB1ですが、復帰後は7点台の勝率を残しており、B1から一気にA1圏に戻ってくる見通しです。


成長曲線が重なる新世代の注目選手

ここからは、これまでの女子A1選手の成長曲線と重なる動きを見せている新世代(120期台以降)を紹介します。まず基準として、女子の主なスター選手がデビューから何期目で初A1に到達したかを並べます。

タイプ 選手 初A1までの期数
早い 鎌倉涼(100期) 7期目
早い 大山千広(116期) 8期目
標準 清水愛海(127期) 9期目
標準 高憧四季(124期) 9期目
標準 西橋奈未(119期) 10期目
標準 米丸乃絵(128期) 10期目
標準 遠藤エミ(102期) 11期目
遅咲き 倉持莉々(114期) 16期目
遅咲き 川野芽唯(100期) 17期目

この基準に照らして、どの選手がどのスターの曲線に重なるのかを見ていきます。

①清水愛海(5163・127期・山口)——A1に定着した「標準タイプ」の旗手

清水愛海 選手

来期予想:勝率6.97(女子11位)/現A1→A1維持

期 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
清水愛海 B2 B1 B1 B1 A2 A2 B1 B1 A1 A1 A1 A1
高憧四季(参考) B2 B2 B1 B1 B1 B1 A2 A2 A1 B1 A2 B1

9期目に初A1に到達した点は高憧四季選手と同じ。ただし高憧選手がその後A1とB1を行き来したのに対し、清水選手は初A1から4期連続でA1を維持しています。7〜8期目のB1は、2023年7月の出遅れとフライングで60日間の休みがあった影響とみられます。

②米丸乃絵(5193・128期・福岡)——西橋奈未選手とほぼ同じ序盤の歩み

米丸乃絵 選手

来期予想:勝率6.84(女子14位)/現A1→A1維持

期 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
米丸乃絵 B2 B2 B1 B1 B1 B1 A2 B1 A2 A1 A1
西橋奈未(参考) B2 B2 B1 B1 B1 B1 B1 A2 A2 A1 A2

最初の4期の推移が同じで、初A1も10期目と一致します。西橋選手は10期目にA1に上がったあと、A2とA1を行き来しながら定着していきました。米丸選手も今期のA1維持が、定着への第一歩になりそうです。

③平川香織(5045・122期・埼玉)——倉持莉々型の長い下積みから初A1へ

平川香織 選手

来期予想:勝率7.05(女子9位)/現A2→初A1

期 1〜2 3〜7 8〜9 10 11〜13 14〜15 16〜17
平川香織 B2 B1 B2 B1 A2 B1 A2

デビュー直後のB2から、B1を5期続けたあと、8〜9期目に再びB2に下がっています。これは2021年5月に江戸川で落水して腰を負傷し、手術と約5ヶ月の欠場を余儀なくされた影響です。復帰後は2023年後期に初のA2へ昇格し、A2とB1を行き来しながら力をつけてきました。2026年5月29日には大村でデビュー初優勝(13回目の優出)も達成しています。

17期が過ぎてようやくA1に届くかたちで、倉持莉々選手(16期目で初A1)や川野芽唯選手(17期目)といった遅咲きタイプの曲線と重なります。今期は勝率7.05と、ボーダー(6.27)を大きく上回っています。

④刑部亜里紗(5205・129期・静岡)——「標準タイプ」から初A1へ

刑部亜里紗 選手

来期予想:勝率6.47(女子23位)/現A2→初A1

期 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
刑部亜里紗 B2 B2 B1 B1 A2 B1 A2 A2 A2 A2

5期目という早い段階でA2に到達し、その後は一度B1に戻ったものの、直近4期はA2を維持しています。今期の勝率6.47は、初A1の目安(6.27)を上回る数字。このままいけば11期目での初A1となり、米丸乃絵選手や西橋奈未選手(ともに10期目)に近いペースです。

⑤武井莉里佳(5188・128期・兵庫)——米丸乃絵と同期、A1まであと一歩

武井莉里佳 選手

来期予想:勝率6.15(女子40位)/現A2→A2維持

期 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
武井莉里佳 B2 B2 B1 B1 B1 B1 B1 B1 A2 A2 A2
西橋奈未(参考) B2 B2 B1 B1 B1 B1 B1 A2 A2 A1 A2

米丸乃絵選手と同じ128期で、序盤の歩みもほぼ同じ。B1の期間が長かった分、A2への到達は9期目と遅れましたが、そこから3期連続でA2を維持しています。浜名湖のオールレディースでは優勝戦に進み、倉持莉々選手に続く2着。通算では未優勝で、初優勝まであと一歩のところまで来ています。来期予想の勝率6.15はA1ボーダー(6.27)にわずかに届かないものの、残り1ヶ月の走り次第では初A1の可能性も残しています。


【予想】A1はまだ遠い130期以降の新人たち

ここまで紹介した5人は120期台の選手です。130期以降でA1の経験があるのは井上遥妃選手(131期)だけ。B2からB1を経て7期目にB1から直接A1へ昇格した早熟型でしたが、今期の勝率は5.94で、来期のA1ボーダーには届かない見込みです。

133期以降の女子56名は全員がまだB1・B2で、現時点でスターの曲線に重なる選手を断言できる段階ではありません。それでも、先輩たちの初期の成長曲線と見比べると、似た歩みを見せ始めている選手がいます。ここからはあくまで予想として、4人の注目選手を取り上げます。

⑥門田栞(5241・130期・香川)——130期以降の女子で、勝率は井上遥妃に次ぐ2位

門田栞 選手

現等級:B1/今期勝率5.22(77走・1着11回)

高校時代はボート競技(ダブルスカル)で全国2位の実績を持ち、スポーツ推薦で養成所に入った異色の経歴の持ち主。デビュー直後は苦戦が続き、初1着(水神祭)は2023年11月9日の丸亀、デビューから273走目でした。そこから勝率を伸ばし、今期は130期以降の女子で井上遥妃選手(5.94)に次ぐ2番目の勝率です。

勝率 1期目 2期目 3期目 4期目 5期目 6期目 7期目 8期目 9期目
門田栞(130期) 1.17 1.51 2.73 3.16 4.73 5.06 4.03 4.76 5.22(今期)
武井莉里佳(128期) 1.43 2.00 3.02 3.84 4.23 4.64 5.23 5.47 5.59

6期目に5.06まで伸びたあと7期目に4.03へ落ち込むなど波はありますが、5期目以降の勝率は先輩の武井莉里佳選手と近い水準です。武井選手は8期目に勝率5.47を残して9期目にA2へ昇格しました。門田選手もA2ボーダー(5.58前後)まで約0.36。次の期に5点台後半に乗せられれば、初のA2が見えてくる、というのが予想です。

⑦三嶌さらら(5326・133期・香川)——133期以降の女子で最も勝率が高い姉妹レーサー

三嶌さらら 選手

現等級:B1/今期勝率5.04(120走・1着18回・優出1回)

父は三嶌誠司選手(香川)、姉は三嶌こころ選手(132期)という家族レーサー。養成所には2回目の受験で合格しました(1回目は姉と一緒に132期を受験)。デビュー後は姉より先に水神祭を飾っています。

勝率 1期目 2期目 3期目 4期目 5期目 6期目
三嶌さらら(133期) 1.53 1.77 2.49 2.98 4.55 5.04(今期)
武井莉里佳(128期) 1.43 2.00 3.02 3.84 4.23 4.64
西橋奈未(119期) 1.75 3.58 4.23 5.20 4.76 4.92
米丸乃絵(128期) 1.29 2.02 2.93 3.26 5.02 6.00

4期目までは先輩たちより遅れ気味でしたが、5期目の4.55から今期の5.04へ伸ばし、6期目の勝率は武井選手・西橋選手を上回っています(米丸乃絵選手の6.00には届かず)。133期の同期では、後述する長尾萌加選手の4.67を上回って最高です。このペースで伸びが続けば、次の7期目にはA2ボーダー(5.58前後)に届く可能性がある、というのが予想です。

⑧長尾萌加(5317・133期・岡山)——養成所でチャンプ決定戦に進んだ実力派

長尾萌加 選手

現等級:B1(2期目からB1を維持)/今期勝率4.67(104走・1着8回)

133期の養成所では、リーグ戦勝率7.09で2位。女子でただ一人チャンプ決定戦に進み、2着に入りました(チャンプは小林京平選手)。プロ入り後は、勝率が右肩上がりに伸びています。

勝率 1期目 2期目 3期目 4期目 5期目 6期目
長尾萌加(133期) 2.02 2.77 3.31 4.81 4.82 4.67(今期)
武井莉里佳(128期) 1.43 2.00 3.02 3.84 4.23 4.64
西橋奈未(119期) 1.75 3.58 4.23 5.20 4.76 4.92

1着の回数は、3期目までは1〜2回でしたが、4期目に10回、5期目に8回、今期も8回と、高い水準を維持しています。6期目までの勝率は武井莉里佳選手や西橋奈未選手とほぼ同じ推移です。武井選手が勝率5.47(8期目)、西橋選手が6.18(7期目)でA2圏に届いたことを考えると、長尾選手も7〜8期目あたりで勝率が5点台に乗れば、初のA2が見えてくる、というのが予想です。A2ボーダー(5.58前後)まではまだ約0.9の差がありますが、まずは次の1期でどこまで勝率を伸ばせるかが分岐点になります。

⑨龍田真白(5416・136期・三重)——デビュー半年で水神祭、1着9回の新鋭

龍田真白 選手

現等級:B1(2期目から)/今期勝率3.19(74走・1着6回)

136期の女子10人の中で、養成所の修了記念競走では最高勝率をマークした龍田真白選手。2025年5月9日にデビューし、10月20日の三国で61走目に初1着(水神祭)。136期では4人目、女子では最初の初1着でした。通算の1着数は、今期の6回を加えて9回に達しています。

勝率(通算1着数) 1期目 2期目 3期目
龍田真白(136期) 1.91(2回) 2.70(3回) 3.19(9回)※今期
武井莉里佳(128期) 1.43(0回) 2.00(1回) 3.02(4回)
米丸乃絵(128期) 1.29(0回) 2.02(1回) 2.93(2回)
清水愛海(127期) 2.14(0回) 2.19(0回) 3.72(11回)
西橋奈未(119期) 1.75(1回) 3.58(6回) 4.23(13回)

※3期目の龍田選手は10月3日時点。通算1着数は各期終了時点の累計。

3期目の勝率は、同じ時期の武井選手・米丸選手(3.0前後)を上回り、清水愛海選手(3.72)や西橋奈未選手(4.23)には届かない水準。1着数の増え方も、先輩たちの標準的〜やや早めのペースです。武井選手や米丸選手のような「B1でじっくり力をつけて、A級へ上がる」タイプの曲線に乗るかどうかは、次の4期目(2027年前期)に勝率を3点台後半〜4点台に伸ばせるかが一つの目安になりそうです。


まとめ

ポイント 内容
勢力図 来期のA1圏の女子は30名。うち7割が114期以前で、130期以降はゼロ
上位陣 田口節子・遠藤エミ・川野芽唯・倉持莉々らが勝率7.2〜7.8で堅調
復帰組 倉持莉々・大山千広は産休・育休明け、長嶋万記・浜田亜理沙はケガ明けでA1圏へ
新世代 清水愛海・米丸乃絵は初A1からA1定着へ。平川香織・刑部亜里紗が初A1圏、武井莉里佳が続く
次世代(予想) 門田栞(130期)・三嶌さらら・長尾萌加(133期)・龍田真白(136期)が、先輩たちの曲線に重なる歩み

倉持莉々選手や大山千広選手のように、産休・育休を経て元のポジションに戻ってくる選手もいれば、平川香織選手のようにケガを乗り越えて初優勝をつかむ選手もいます。それぞれのペースで成長する女子レーサーたちが、来期の等級審査でどう動くのか。テイモンでは引き続き追いかけていきます。

各選手の詳しい成績はボートレーサー名鑑でご確認ください。

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