モーター勝率ってどのくらいで「良い」と言えるの?

ボートレースで賭けるとき、モーター勝率って見てますか?

ボートレースではモーターは節ごとに抽選で各選手にあてがわれます。中には「超抜モーター」や「エースモーター」と呼ばれる勝率の高いモーターがあり、そのモーターを引き当てると有利と言われています。年末のSG戦、グランプリ/グランプリシリーズではグランプリ出場選手に優先的に勝率の高いモーターがあたるようになっていたりして、モーターは非常に重要な要素です。

モーター勝率については出走表に必ずモーター2連対率、モーター3連対率などが掲載されています。

でも、モーター勝率ってどのくらいで「良い」「悪い」って判断できるの?場ごとに違うんじゃないの?と思って調べてみました。

場ごとのモーター2連対率平均を調べてみる

まずは各ボートレース場の公式サイトのモーターデータから場ごとのモーター2連対率(そのモーターが2着位以内に入った割合)の基本データをまとめてみました。
※全国で24場ありますが、児島と宮島はコピーできる状態のモーターデータがなかったので22場でまとめています。

細かいけどこんな感じ。

場別モーター2連率データ

ちょっと振れ幅はありそうだけど、モーター2連対率はほとんどの場で概ね33%前後のようです。

あれ?モーター2連対率ってそのモーターが6艇のうちに1着または2着に入った割合だから単純な確率計算で2/6、つまり33.3333%になるのでは?
結局確率は収束するということか……。

場ごとのモーター2連対率のばらつきを見てみる

モーター2連対率の平均は33.3%くらいで収束しそうですが、でも場ごとにばらつきはある気がします。そこで、箱ひげ図でばらつきを見てみました。

細かいですが上図が箱ひげ図。

ざっくりとした読み方は以下になります。
箱:データの50%が含まれている範囲
×:平均値
箱の中の横線:中央値
箱の上に出ているラインの上限:データの最大値
箱の下に出ているラインの下限:データの最小値
ラインの外に突出してる点:外れ値

この箱ひげ図を見て思ったこと。

  • 桐生、常滑、丸亀、若松あたりはモーター2連対率の振れ幅が広いので良いモーターと悪いモーターの差が激しそう。モーター勝率が中央値より上か下か、どのくらい上なのか下なのか気にしたほうがいいかも
  • びわこ、鳴門、徳山あたりはモーター2連対率の振れ幅が狭いのでモーターの良し悪しよりもボートレーサーの腕の差に注目したほうがよいかも?
  • 桐生、鳴門、徳山、芦屋、唐津にある「はずれ値」はその場にあるモーター全体の中で明らかに上振れしているので超抜機と言えるのでは?

各場のモーターの2連対率のばらつき度合いについては「標準偏差」の高低でも判断することはできます。

でも、ちょっと待った。
モーター2連対率ってそれまでに誰が使用したかにも影響するから、集計期間が短いと特に偏りのあるデータになってしまうんじゃないの?そう思ってモーターの集計期間もオープンにしておきます。

各場のモーター2連対率集計期間

今回使用した各ボートレース場のサイトに掲載されていた集計期間はこちら。集計開始は基本的にモーター交換日ですね。
モーター交換日についてはこちらにまとめています。

ボートレース場集計開始日集計終了日集計日数
桐生2021/12/262022/1/712
江戸川2021/4/232022/1/7259
平和島2021/6/182021/12/31196
多摩川2021/5/202022/1/9234
戸田2021/7/222021/12/31162
浜名湖2021/4/162022/1/4263
蒲郡2021/4/12022/1/6280
常滑2021/12/92022/1/426
2021/9/122022/1/10120
三国2021/4/12022/1/6280
びわこ2021/6/82022/1/8214
住之江2021/3/192022/1/7294
尼崎2021/4/102021/12/30264
丸亀2021/11/272022/1/842
鳴門2021/4/212022/1/6260
徳山2021/4/92022/1/9275
下関2021/3/52022/1/6307
若松2021/11/52022/1/460
芦屋2021/5/242022/1/3224
福岡2021/8/132022/1/8148
唐津2021/8/212022/1/5137
大村2021/7/12022/1/8191

むっ。桐生は集計期間がたった12日、常滑、丸亀、若松も2ヵ月に満たないのでモーターが使用されていた節数が少ないようです。

しかもこの4場、さきほどモーター2連対率のばらつきが大きいとした場と一致します。

つまり、集計を始めて最初のほうはモーター2連対率が大きくばらついているけれど節数を重ねるごとにだんだん収束していくのでは?と考えられます。

そこで、集計期間に場ごとのモーター2連率の標準偏差を入れて集計期間が長い順に並べ替えてみました。

予想した通り表の下に行く(集計日数が少ない)ほど標準偏差(ばらつき)が大きい傾向にありそうです。

ただ、この中でも蒲郡や芦屋については集計日数も多くありながらモーターのばらつきもあると考えられそうです。

芦屋の超抜機(?)No.30に要注目

集計日数も多くあり、モーター2連対率にばらつきもある芦屋を注目してみてみると、突出して2連対率が高いデータ(モーター)があることがわかります。

この2連率55.5%、つまり2回に1回を超える高い確率で1、2着をとるモーターは超抜機と呼んでいいのではないでしょうか。

そしてそのモーターは芦屋のモーター番号30番になります。

現在ボートレース芦屋では一般戦「スポニチ金杯新春特選」が開催中ですが、なんとこの30番のモーターは使用されていません。ですが、1/21よりG1戦「読売新聞社杯 全日本王座決定戦 開設69周年記念」が開催予定です。G1戦ですと全員A1級の選手なので一般戦に比べて実力も拮抗しているため、よりいいモーター勝率が勝敗に影響するのではないでしょうか。

ぜひ1/20の前検日に誰がこの30番モーターを引くのかチェックしておきたいです。

場別モーター2連対率まとめ

  • どの場でも平均は33.3%に収束していきそう
  • 場によってはモーターの勝率の差が大きいことがある
  • 集計期間が短い場合はあとから勝率が収束していく可能性があるので注意
  • 超抜機を見つけたら要チェック

場ごとにばらつきはありますが、平均はほとんど変わらないので、モーター2連対率が40%を超えているようなモーターは勝率が良いと言ってよいでしょう。一方で30%を切る勝率のモーターはどちらかというと悪いと言えます。ただし、集計期間にもよるため、その場のモーター交換時期がいつだったのか注意は必要です。また、モーター2連対率にほとんど差がない場合はモーター勝率よりも選手の腕や枠番などから予想を組み立てたほうがよさそうです。

今日のところは以上です。

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