10/31に2022年前期のボートレーサー等級審査期間が終了しまして、2022年1月からの等級がほぼ決定しました。
(「ほぼ」というのは公式のレーサー期別成績のダウンロードデータがまだ出ていないためです)
個別の選手の等級はボートレーサー本人のSNSや艇国データバンクさんや、ひまひま競艇さんといった老舗サイトで分かりますので、等級の入れ替わりと今回等級が変わる注目選手を挙げてみます。
ちなみに各等級の入れ替わり状況は1年前の2020年前期にも調べています。
各等級で等級が変わる選手の割合は?
今回は今(2021年後期)の等級を基準にその等級の選手が2022年前期どの等級になるかでグラフにしています。どの等級も同じ等級を維持する選手が多いというのは変わりませんが、等級により比率が大きく違います。
A2は約320人でB1は約640人と人数が違うので、A2からB1に落ちる選手がもっと多いかと思っていましたが意外とA2→A1とA2→B1に大きな差がないのですね。
B1→A1はやはりかなり少なく、前回も名前を挙げた4825 倉持莉々選手、4963 實森美祐選手は大出世ですね。
今A1の選手はその83%が来期もA1と、A1固定の選手は多く、若手のA2選手にはその牙城をどんどん崩していってほしいものです。ちなみにA1常連組の中でもSG常連と一般戦無双組分かれる気がするのでA1はさらに等級を分けてもよい気がしてしまいます。(グレードレースで勝つのが難しいからSG、G1の着順点増しがあるのだと思いますが)
A1→A2入れ替わり常連選手
同じ等級を維持する選手のほうが多い中でA1→A2を1期ずつ繰り返している選手が何人かいたので注目してみました。
登録番号 | 選手名 | 2022前期 | 2021後期 | 2021前期 | 2020後期 | 2020前期 |
3232 | 山川美由紀 | A1 | A2 | A1 | A2 | A1 |
3555 | 野添貴裕 | A1 | A2 | A1 | A2 | A1 |
3662 | 大庭元明 | A2 | A1 | A2 | A1 | A2 |
3792 | 田中豪 | A1 | A2 | A1 | A2 | A1 |
4049 | 荒川健太 | A1 | A2 | A1 | A2 | A1 |
4183 | 宇野弥生 | A2 | A1 | A2 | A1 | A2 |
4388 | 是澤孝宏 | A1 | A2 | A1 | A2 | A1 |
4496 | 内堀学 | A2 | A1 | A2 | A1 | A2 |
4804 | 高田ひかる | A1 | A2 | A1 | A2 | A1 |
4914 | 吉田裕平 | A1 | A2 | A1 | A2 | A1 |
A1になってグレードレース出る → 勝率下がる
A2になってG2と一般戦のみになる → 勝率上がる
を繰り返しているのでしょうか。ここまで律義に1期ずつ昇格降格繰り返してている選手も珍しいです。
4804 高田ひかる選手は最近「だーひーチャンス」と呼ばれ伸び型仕様で捲り一撃の印象が強くなっているのでここからA1維持を続けてほしいものです。
等級が変わる注目選手
前回速報で挙げられなかった注目選手です。
B2からの昇格
F3をきってから2期B2級にとどまっていた3188 日高逸子選手がついにA(A2級)級に復帰です。先日還暦も迎えられた現役女子最年長選手です。
5187 小坂風太選手は5月にデビューしたばかりの128期唯一のB1級昇格です。まだ未勝利ですが、2着、3着はあげているので今後の水神祭に期待です。
B1からA2への昇格
5087 佐藤航(さとう こう)選手と5084 末永和也選手は養成期124期の同期。124期では先に5089 前田翔選手がA2になっていましたが、今回B1に降格するため2022年前期、124期でA級はこの2人だけとなります。
また、私の推しの4998 中村かなえ選手もA2昇格です。
A2からA1への昇格
4773 中川りな選手は初のA1昇格。2021年になってから初優勝しており(その後、もう1回優勝しています)、最近急成長なのかもしれません。
5043 中村日向選手は以前も紹介しましたが122期で畑田汰一選手の同期。実はデビューからB2を4期経験しており、その後の出世が早い選手です。
余談:B1とB2の条件
これまでA1、A2への昇格、降格をチェックしていて、その審査基準は覚えていたのですが、B1とB2についても調べてみました。
B1の条件
・事故率0.7以下
・出走数50以上
・勝率2.0以上
B2
・A1、A2、B1以外
⇒事故率0.7以上
勝率2.0未満
出走回数50未満
のいずれか1つでも当てはまれば必然的にB2
事故率0.7以上というのはF3を切った場合がだいたいあてはまります。
具体的な事故点がわからないのですが、128期の5196 鰐部太空海(わにべたくみ)選手も勝率2.0以上、出走数50以上ですが、事故率オーバーでB1昇格がお預けになっています。
128期のデビューしたての新人は勝率が2.0に満たない選手も多いのですが、フライングも切っておらず、怪我や病気での長期休業でもない選手で出走数50走未満でB2になる選手が結構います。
この50走というのがポイントで、以前引退勧告条件を調べた時に記載しましたが、4期通算勝率が3.80未満だと引退勧告が出される、ただし出走数50走未満の期は通算期間に換算しないというルールがあります。
詳しくはこちら↓
そのため、4期通算勝率が3.80を切りそうになると出走を取りやめるという選手が結構います。
B2になってもいいから現役を続行したいということですね。
選手が怪我や病気、産休等で長期に休む場合も明確にお知らせされない場合も多く、必ずしも4期通算勝率のためではないかと思いますが、ベテラン、中堅選手で怪我もフライングもなさそうなのに出走数が50走に満たずにB2級になっている選手がいたら、この理由が可能性として考えられるかもしれません。
今日はここまで。
レーサー記別成績のダウンロードデータが公開されたら今期引退選手や選手の等級推移をもう少し深掘りしたいと思います。