畑田汰一選手の2021年前期が終了。初A1昇格からA1維持は難しい

10月末で終了するボートレースの2022年前期の等級審査期間。まだあと1週間あるので最後の1節が勝負駆けとなる選手もいますが、5042 畑田汰一選手は10/21よりフライング休みに入るため、一足先に2022年前期等級審査期間の全レースが終了となりました。

2021年後期に122期初、登録番号5000番台初のA1昇格となった畑田選手ですが、今期ここまでの勝率は6.16。等級審査のA1のボーダーは前回が6.20、高い時だと6.24程度必要なのでA1維持は厳しいのではないかと思います。

畑田選手が勝率を下げてしまった要因としてはやはり9月からのG1戦4連続出走でしょう。これまで一般戦で勝率を上げてきましたが、急に周りの選手も一流選手ばかりのG1戦に連続で出場することになりこれまでのように得意のターンで2マーク以降で抜いたりすることが難しくなりました。

でもこの一般戦で勝率UPしてA1昇格 → G1戦が増えて勝率DOWNという流れになる選手は他にもたくさんいるのでは?畑田選手以前の選手たちが初めてA1昇格した後、みんな維持できているのか調べてみました。

G1戦の斡旋条件

そもそもA1に昇格するとG1戦の斡旋が増えるのは必然なのでしょうか。

改めてG1戦の出場資格を確認してみると、「原則としてA1級レーサーだけが出場できるレース」とされているのですが、マスターズチャンピオンやヤングダービーなど基準が明確なレースもあれば、SG戦のように明確な出場資格が明らかではないレースも多くあり、どうやら主催者に決定権があるようです。

2021年後期に初めてA1級に上がった選手の中で畑田選手が一番G1戦の斡旋が多く、4回(うち1回はヤングダービー)でしたが、同様に初めてA1級に上がった選手の中には今期G1戦への出場がない選手もいました。

畑田選手は現在のA1選手の中では最も登録番号が若い選手で注目の的となっているため、主催者も積極的に目立つレースに畑田選手を呼んでいるのではないかと考えられます。(注目が集まると売り上げも上がりますしね)

つまり、人気選手や出世スピードの速い選手は「 一般戦で勝率UPしてA1昇格 → G1戦が増えて勝率DOWN 」に陥りやすいのではないでしょうか。

初A1昇格後、A1維持できない選手ってどのくらいいるの?

デビュー期からの等級から追えているのが2000年デビューの86期からだったので86期以降の全選手で調べてみました。

結果から言うと初めてA1に上がった次の期にA2以下の等級に落ちていいる選手はかなりいました。

128期の養成期の選手は絶対にA1になることがあり得ないので86期~127期の現役選手全996人で調べたところ、

現役選手…996人
1度でもA1昇格がある選手…390人
初A1昇格の次の期にA2以下に降格している選手…203人(52%)

やはり過半数の選手が初A1昇格からA1維持ができていませんでした。

その中で、畑田選手と同様に同期の中で一番最初にA1に昇格した選手もいました。

登録番号選手名養成期初A1昇格期
4075中野次郎864
4083福島勇樹875
4205山口剛915
4391松田祐季986
4823中村桃佳1146
4939宮之原輝紀1186
4371西山貴浩977
4456鎌倉涼1007
4477篠崎仁志1017
4546浜田亜理沙1047
4547中田竜太1047
4657江崎一雄1088
4685島村隆幸1098
4786佐藤博亮1138
4903吉田凌太朗1178
4960黒野元基1199
4624高田明10711
4732堀本和也11111

同期で一番早く出世する → 目立つし期待される → グレードレースに斡旋される →勝率落とす

の流れはありそうな気がします。
ちなみに初A1昇格後、次の期もA1維持できてもその後何期か後に降格する選手もいるので、初A1昇格からずっとA1を維持している選手というのは1度でもA1昇格したことがある選手のうち6.7%ほどしかいないエリート中のエリートです。
一応一覧にしておきます。

登録番号選手名養成期
4168石野貴之90
4237大峯豊92
4238毒島誠92
4320峰竜太95
4344新田雄史96
4364池永太97
4397西村拓也98
4418茅原悠紀99
4444桐生順平100
4504前田将太102
4522古澤光紀103
4545岡村慶太104
4659木下翔太108
4682大上卓人109
4719上條暢嵩110
4760山崎郡112
4772石丸海渡112
4808松尾拓114
4812西野雄貴114
4831羽野直也114
4885大山千広116
4907小池修平117
4908上田龍星117
4932新開航118
4959井上忠政119
4983前田篤哉120
86期以降の初A1からA1維持選手

最近調子落としているけどやっぱり4168 石野貴之選手は優秀なんですよね。

同期で一番出世が早かった選手の末路

そもそも畑田選手のように同じ養成期の選手の中で最も出世が早い選手というのはその後活躍できているのでしょうか。こちらも86期以降で調べてみました。
一番出世が早いという定義はその期の中で最も早くA1級に昇格した選手としています。ちなみに畑田選手の1つ上の期である121期はまだA1級の選手がいません。

登番名前養成期A1昇格期G1出場G1優勝SG出場SG優勝
4075中野次郎864
4083福島勇樹875
4099吉永則雄886
4137君島秀三897
4166吉田拡郎905
4168石野貴之905
4205山口剛915
4238毒島誠928
4262馬場貴也939
4296岡崎恭裕945
4320峰竜太955
4344新田雄史965
4371西山貴浩977
4391松田祐季986
4387平山智加986
4418茅原悠紀998
4456鎌倉涼1007
4477篠崎仁志1017
4500山田康二1027
4524深谷知博1037
4546浜田亜理沙1047
4547中田竜太1047
4573佐藤翼1057
4604岩瀬裕亮1065
4624高田明10711
4657江崎一雄1088
4685島村隆幸1098
4719上條暢嵩1109
4732堀本和也11111
4734安河内将11111
4760山崎郡1128
4786佐藤博亮1138
4787椎名豊1138
4823中村桃佳1146
4848仲谷颯仁1156
4885大山千広1168
4903吉田凌太朗1178
4914吉田裕平1178
4939宮之原輝紀1186
4960黒野元基1199
4959井上忠政1199
4983前田篤哉1208
5042畑田汰一1227

4760 山崎郡選手はまだSG出場がありませんが10/26から開催されるSGボートレースダービーに出場予定です。ちなみに今回のボートレースダービー出場選手の中で最も登録番号が若い選手となります。

SG常連選手が多いのであと数年後には畑田選手もSG常連となってくれるのではないでしょうか。

今回のA2級降格は残念ですが、さらに強くなってA1に返り咲いてくれることを期待します。

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