ボートレーサーの身長と体重

先日テイモンがレーサー期別成績をダウンロードした際、選手の勝率とBMIの関係を調べて勝率とBMIには相関関係がないと結論づけていました。

仮説がなく一気に結論かい!?

峰竜太選手は身長173cmで体重52kg、
激推しの畑田汰一選手も身長175cmでレース時は52kg台。
白井英治選手も身長が174cmと高身長で有名だし、
身長が高めで制限体重ギリギリまで節制している選手が強い、っていう傾向があるんじゃないかな?

選手の身長と体重について、もう少し基本的なところからまとめてみることにしました。

ボートレーサーの身長と体重のルール

1.ボートレーサー養成所に入る前(受験資格)

 身長:175cm以下
 体重:男子…49kg以上57kg以下、女子…44kg以上52kg以下

2.ボートレーサーになったら

 身長:制限なし
 体重:男子…52kg以上、女子…47kg以上 上限なし
 下限体重を下回っている場合、レースの際に重りをつけたベスト(通称オレンジベスト)を着用して体重を合わせます。

男子の最低体重52kgはつい最近2020年11月1日以降に開催の節以降のルールで、それまでは最低体重51kgでした。

かつては50kgだった時代や制限がなかった(?)こともあったようです。

最低体重が変わっているのは日本人の体格が良くなっている中、体重を制限しすぎて選手の健康を害する恐れがあるかららしいです。

ボートレーサーの身長

では実際の現在の現役ボートレーサーの身長はどんな感じなのか、男女、等級別で調べてみました。
A1級選手はちょっと平均が高い、とかA1選手は身長高めの選手の割合が多いとかあるのかな?
等級別に最高値、最低値、平均値、中央値、最頻値をとってみました。

男子選手

最高身長最低身長平均身長中央値最頻値
全男子選手176151165.2165165
A1174152165.4166167
A2176153164.9165167
B1175152165.1165165
B2174151165.2165165
(単位:cm)

女子選手

最高身長最低身長平均身長中央値最頻値
全女子選手167141156.9157157
A1165152157.7157157
A2167142157.5158157
B1165147156.5157158
B2166141156.7157156
(単位:cm)

うむ、ほとんど差がないですね。仮説外れた。

一応最高身長と最低身長の選手を紹介しておきます

まず男子

4877 鈴谷一平選手
176cm
5127 沼田大都選手
151cm

最高身長の鈴谷一平選手はA2級の選手です。ちなみに175cmの畑田汰一選手はこの鈴谷選手の次に高身長です。男子で最も低身長の沼田大都(ぬまたひろと)選手は2020年5月デビューのB2選手。まだ未勝利です。身長151cm、体重54kg。高校時代はサッカーで全国大会に出ていた選手だったらしいです。サッカー選手としても150cm台前半って相当目立ったのでは?

お次は女子~

4286 平田さやか選手
167cm
5117 冨名腰桃奈選手
141cm 

女子の最高身長はA2級の平田さやか選手。167cm、47kgってすごく痩せてますが、力はいるのでしょうか。最低身長は141cmの冨名腰桃奈(ふなこしももな)選手。2020年11月に初勝利を上げたB2級の選手です。沖縄出身だそうです。体重は44kgらしいのでオレンジベストで3kgの重りをつけてレースしていることになります。身長が低いから手足もおそらくそんなに長くないと思うのでさらにモリモリのオレンジベストも着て、レースするの大変そう。

ボートレーサーの体重

現役選手の体重はどうでしょうか。峰選手、白井選手、畑田選手などの高身長の選手もレースの際の出走表では体重52kgなので、やはり強い選手ほどストイックに体重を絞り込んでるのでは?つまり等級が高いほど体重が軽い傾向にあるのではないかと仮説を立てました。
身長と同じく等級別に最高値、最低値、平均値、中央値、最頻値をとってみました。

現役男子選手

最高体重最低体重平均体重中央値最頻値
全男子選手634854.015453
A1634853.295353
A2614853.895454
B1634854.385453
B2624853.915352
(単位:kg)

現役女子選手

最高体重最低体重平均体重中央値最頻値
全女子選手654147.914848
A1544346.884745
A2524147.484746,48
B1634247.834846
B2654148.614847
(単位:kg)

女子のA1、A2に60kg台がいないというのがちょっとだけ差は出てますが、仮説は外れてますね。
身長同様、等級別で大した差はありません。

ちょっとだけ女子は等級が高いほうが軽い傾向がありそうではありますが、これは少し意外でした。
男子は52kgという体重が成人男性としてはかなり軽いので減量が大変なぶん、ストイックさの差が強さの違いとして表れやすいのではないかという気がしていましたが、女子の方が差がありそう。

体重については同じ値の選手が何人もいるので最高体重と最低体重は晒しません。

公式の身長体重よりも重要なことがある

等級別に一覧にしてみたものの、等級によって身長と体重の差はあまりなく、テイモンが言っていた「勝率とBMI値(身長・体重)には相関関係がない」というのは正しそうです。

ボートは体重が軽いほうが伸びるので有利とは言われますが、それは体重だけしか比較対象がない場合であって、実際は整備力や選手の操縦力、スタートのうまさなど様々な要因があって、強い選手は強いのだと思います。

でも、表を作っていてふと気づいたのですが、高身長の白井選手も畑田選手もレーサー期別成績に出ている体重と、直近のレースの出走表での体重が違います。

おわかりいただけただろうか…。

白井選手は公式プロフィールでは55kgですが直近のレース時は52.3kgと2.7kgも体重を落としているのです。

畑田汰一選手も同様で、プロフィールでは55kgですが、直近のレースでは52.0kgでした。

先ほどの最高身長の鈴谷選手もプロフィールは57kgですが、レース時には55kgと2kg落としていました。

つまり多くの選手はレース直前に減量しているため、半年に一回しか更新されないレーサー期別成績の体重とレース時の体重は結構違い、レース時にはレーサー期別成績の体重はあてにならないのではないか。

もしかしたら高身長の選手はレース前だけぐっと体重を絞っている傾向にあるのかもしれないので、普段の体重(レーサー期別成績の体重)とレース時の体重の落差を調べてみても面白いかもしれません。

ただ、身長が低めの選手ではそもそも常にベスト体重が52kgや47kgでレース前だけ減量する必要がないという可能性もあり、平均や中央値といった全体を見るよりも個々の選手の体重の増減に着目したほうが良いかもしれません。

そういえば競馬ではパドックで馬体重の増減が発表されてますよね。

ボートレースもレース毎に直前情報で体重が公表されているのでやろうと思えば個人の体重の増減は追うことができそうですが、あんまりそこから見いだせるものがなさそうな気がします。

そんなわけで今日はここまで。

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