今年になって遠藤エミ選手が女子初のSG制覇を成し遂げたり、先日まで開催していたGⅡボートレース甲子園でも何人か女子選手が都道府県の代表として選ばれているから強い女子の選手って見慣れてきていますが、そういえば、いつも見るA1の女子選手って一緒じゃない?
そもそも女子のA1選手は男子より少ない
女子のA1選手は男子より少ないって、そりゃ女子選手の総数が少ないんだからそうでしょうよ、と思うかもしれませんが、A1選手の比率も男女で違います。
A1級は勝率が全選手中の上から20%、だいたい320人と決められていますが、男女で人数制限はなく男女混合で勝率上から順となっています。
そのため、2022年後期は1606人の選手中A1選手は326人いますが、そのうち女子選手は28人しかいません。28人って少なくない?
男子のA1選手は298人いて、全男子選手のうちの22%ですが、女子のA1選手の28人というのは全女子選手のうちの11%です。女子のA1選手は貴重なんです。
7月から2022年後期の等級となりましたが、現在A1級の女子選手はこの人たちだ。
登録番号 | 選手名 | 22年後期 | 22年前期 |
3188 | 日高逸子 | A1 | A2 |
3232 | 山川美由紀 | A1 | A1 |
3302 | 谷川里江 | A1 | A2 |
3435 | 寺田千恵 | A1 | A1 |
3618 | 海野ゆかり | A1 | A1 |
3999 | 大瀧明日香 | A1 | A2 |
4011 | 堀之内紀代子 | A1 | A1 |
4050 | 田口節子 | A1 | A1 |
4117 | 廣中智紗衣 | A1 | A1 |
4123 | 細川裕子 | A1 | A1 |
4190 | 長嶋万記 | A1 | A1 |
4289 | 落合直子 | A1 | A2 |
4304 | 藤崎小百合 | A1 | A2 |
4313 | 西村美智子 | A1 | A1 |
4347 | 魚谷香織 | A1 | B2 |
4372 | 原田佑実 | A1 | A2 |
4387 | 平山智加 | A1 | A1 |
4450 | 平高奈菜 | A1 | A1 |
4464 | 山下友貴 | A1 | A2 |
4482 | 守屋美穂 | A1 | A1 |
4502 | 遠藤エミ | A1 | A1 |
4590 | 渡邉優美 | A1 | A1 |
4642 | 松尾夏海 | A1 | A1 |
4804 | 高田ひかる | A1 | A1 |
4823 | 中村桃佳 | A1 | A1 |
4825 | 倉持莉々 | A1 | A1 |
4885 | 大山千広 | A1 | A1 |
4964 | 土屋南 | A1 | B2 |
6期(3年)連続A1女子選手ってとっても貴重
女子選手の中には産休等の長期の休みをとった関係で出走数が足りずB急に落ちる選手が良くいるため、実は3年間ずっとA1級というだけでも非常に人数が少なくなります。
2020年前期から2022年後期までずっとA1級の女子選手はこの6人だけ。
登番 | 名前 |
3435 | 寺田千恵 |
4050 | 田口節子 |
4450 | 平高奈菜 |
4482 | 守屋美穂 |
4502 | 遠藤エミ |
4885 | 大山千広 |
この中では4502 遠藤エミ選手が2015年前期から8年間ずっとA1級を維持しているのですが、さらに長く、女子選手でダントツの長期でA1級を維持しているのが3435 寺田千恵選手。なんと2004年前期から19年間ずっとA1級を維持しています。その前の3期はB2級だったのですが、これはフライング休みなどではなく産休・育休の影響のようで、その前もA1級でした。
寺田千恵選手って何がスゴイの?
A1級をずっと維持しているというだけですごいのですが、寺田千恵選手がレジェンド女子レーサーと言われるのには他にも理由があります。
1. 女子初のSG優出
現在現役女子選手でSG優出経験があるのは4450 平高奈菜選手、4502 遠藤エミ選手と寺田選手の3人のみです。さらに寺田選手は女子選手で初めてのSG優出で、しかも優勝戦は1号艇という快挙でした。
2. スタートが速いし6着数が少ない
こちらが寺田選手の現在の期別成績ですが、スタートタイミングが0.14。A1選手の平均は0.15くらいらしいので速いほうですし、着順も4着、6着が1桁とコンスタントに良い着順をとっている非常に良い成績。
3. ベテランだけど最近も勝率上昇中
最近4期の期間勝率を並べてみると、下がるどころか上昇している!53歳にして衰え知らず
最近はSGに出場していないのでついつい若くて強い女子選手や若くてかわいい女子選手に注目がいきがちですが、コンスタントに良い成績を残し続けているベテランにも注目していくべきだと改めて感じました。